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SDGsの身近な例は?個人でできる取り組み20選

SDGsは、2030年までに達成すべき、世界共通の目標です。世界のあらゆる格差や経済成長、気候変動など、地球規模の課題に対する目標であるため、「国や自治体、企業が取り組むもの」「個人の力では何も変わらない」と思っていませんか?

しかし、それは違います。SDGsは、世界中のすべての人々、私たち一人ひとりに対しても、参加を求めているのです。本記事では、日常生活のなかで誰でも簡単に始められる、SDGsの取り組み例を紹介します

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「SDGs」とは

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)とは、2015年9月の国連サミットで採択された文書、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載されている国際目標です。途上国と先進国が一丸となって、2030年までに「誰一人取り残さない」社会の実現を目指しています。

SDGsには、さまざまな課題に対する17の目標が設定されています。

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を達成しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  8. 働きがいも 経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任 つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう 

これらの目標の下に、さらに具体的な169のターゲットが設けられています。

SDGsを実施するためには「グローバル・パートナーシップ」が必要であり、政府や民間セクター、市民社会等、及びあらゆる資源を動員して、地球レベルで取り組みを促進すると、「2030アジェンダ」には記載されています。つまり、世界中のすべての人々が、SDGsへの参加を求められているのです。達成するためには、国や自治体、企業、個人が、それぞれの立場から取り組んでいかなければなりません。

参照:SDGs (METI/経済産業省)

参照:持続可能な開発のための2030アジェンダ(仮訳)|外務省(PDF)

SDGs 個人でできること20選

SDGsは、決して特別なものではなく、私たちの生活の身近にある課題なのです。家庭内、職場、外出先など、あらゆる場面で簡単に始められる、SDGsの取り組み例を紹介します

1.電気や水を無駄遣いしない

まずは、節電と節水です。温室効果ガスの排出抑制と、地球の資源を守ることにつながります。

具体的な例としては、

  • 照明やテレビをつけっぱなしにしない
  • エアコンの設定温度に気をつける(夏は高めに、冬は低めに)
  • 洗い物やお風呂のときに、水を出しっぱなしにしない
  • 家電や照明を買い替えるときには、省エネの商品を選ぶ

などが挙げられます。

「節水と温室効果ガスは関係あるの?」と、疑問を持たれる方も多いかもしれませんが、私たちが何気なく使っている水は、浄水場や下水処理場、水を上層階まで供給するためのポンプなど、さまざまな過程で電力を必要としています。社会全体の消費電力を少なくするために、節水はとても重要なのです

参照: 知っておきたい。節水のこと[水と環境]|TOTO

2.食品ロスをなくす

食品ロス」とは、食べ残しや賞味期限切れ、商品としての基準を満たしていない(色や形が悪い)などの理由から、食べられるのに捨てられてしまっている食べ物のことです

食品ロスをなくすための具体的な例としては、

  • 消費期限内に使い切る
  • 食材別の保存方法を調べる
  • 外食やテイクアウトで、注文しすぎないようにする

などが挙げられます。

日本では、1日1人あたりお茶碗1杯分(約124g)もの食品ロスが発生しています。一方で、世界には飢餓に苦しむ人々が多く存在します。食べ物が公平に分配される仕組みをつくるためには、まずは私たちが、過剰な消費をしないようにしなければなりません

また、廃棄された食べ物は焼却処分され、その際には温室効果ガスが発生します。食品ロスをなくすことは、環境負荷を抑えることにもつながるのです

参照:食品ロスとは:農林水産省

3.ごみを減らす・分別を徹底する

地球環境を守るためには、ごみの量を減らし、分別を徹底して、限りある資源をできるだけ循環させていかなければなりません

具体的な例としては、

  • 自治体のルールに従って、ごみの分別を徹底する
  • スーパーの資源回収ボックスを利用する
  • 生ごみを堆肥化する
  • 「捨てる」のではなく、次の「所有者」を探してみる(リサイクルショップやフリマアプリ)

などが挙げられます。

4.ペーパーレス化に取り組む

「ごみを減らす」には、まず「ごみとなるものを減らす」必要があります。そのために、できるだけオンラインを活用し、紙の使用を減らしていきましょう

具体的な例としては、

  • 毎月支払いがあるもの(電気代やスマホ代)の請求書を、紙ベースからオンラインに変更する
  • スケジュールやカレンダーもアプリを活用する
  • 新聞・雑誌はオンライン版を購読する

などが挙げられます。

5.家事・育児・介護などの負担を平等に

ジェンダーの不平等は、家庭内にも存在しています。「夫は外、妻は家庭」という考え方に反対する人の割合は増加しているにもかかわらず、家事などの「無償労働」は主に女性が負担しているという現状があります

家事負担の偏りをなくすための具体的なアクションとしては、

  • 家事をリストアップして役割を決める
  • 家事代行サービスを利用する

などですが、単に作業を分担するだけではなく、価値観を共有すること、日ごろからお互いに感謝を伝え合うことも、大切なのではないでしょうか。

参照:男女共同参画社会に関する世論調査 2 調査結果の概要 2 – 内閣府

参照:コラム1 図表1 男女別に見た生活時間(週全体平均)(1日当たり,国際比較) | 内閣府男女共同参画局

6.災害に備える

自然災害は、いつ起こるかわかりません。被害にあわない、または被害を最小限に抑えるために、一人ひとりが万が一に備えておく必要があります

具体的な例としては、

  • 大型の家具は位置や向きを工夫して配置し、固定する
  • 窓ガラスに飛散防止フィルムを貼る
  • 食料や水を備蓄しておく
  • 安否確認の方法を決めておく
  • 避難所や経路を確認しておく

などが挙げられます。

また、これからマイホームを購入する人は、ハザードマップや地歴を調べておくことや、第三者の専門家にアドバイスをもらうのもおすすめです。

参照:災害対策を学んで、災害に強い街づくりに貢献しよう!【SDGs】達成を目指して

7.再生可能エネルギーを導入する

再生可能エネルギーとは、太陽光や風力、地熱、水力、バイオマスといった、温室効果ガスを排出量が少ないエネルギーのことです。

導入方法としては、

  • 再生可能エネルギー電力のプランに乗り換える
  • 自宅にソーラーパネルを取り付ける

などがあります。

ソーラーパネルは、初期費用や定期点検などコストがかかるというデメリットはありますが、蓄電池と合わせて導入すれば、停電や災害時に非常電源として活用することもできます

8.車での移動を減らす

国土交通省の資料によると、自家用車が人1人を1㎞運ぶときのCO2排出量は133g、バスはその半分以下の54g、鉄道はさらに少なく18gとなっています。このデータを見ても、外出時や通勤時の移動手段を、自家用車から公共交通機関、自転車、徒歩に変えることで、CO2の排出量抑制に大きく貢献できることがわかります

また地方においては、利用者が少ないために、公共交通機関を維持することが困難となっている地域も少なくありません。利用者数が増えることで、交通の維持、サービスの向上など、地域活性化にもつながります。

参照:公共交通政策:エコ通勤【自治体向けリーフレット】国土国通省(PDF)

9.マイバック・マイボトルの持参

買い物の際にはマイバッグやマイボトルを持参し、できるだけ「ごみとなるもの」をもらわないようにしましょう。

日本では、2020年7月1日からレジ袋が有料化され、大手コンビニのレジ袋辞退率は、有料化前のおよそ3倍にまで増加しました。しかし一方で、レジ袋と同じようなポリ袋の売り上げも2倍以上に増えているという調査結果もあります。

プラスチックごみによる海洋汚染は、これまでにないほど深刻な状況です。レジ袋だけでなく、便利で安価なプラスチック製品との付き合い方について、改めて考えていかなければなりません。

参照:レジ袋有料化1年 辞退率7割以上 導入前の3倍程度に増加 | 環境 | NHKニュース

参照:海洋プラスチック問題について |WWFジャパン

10.簡易包装の商品を選ぶ

家庭から排出されるごみのうち、容積の約6割を占めているのが「容器包装廃棄物」です(※重量で見ると約2割)。商品を購入する前に、ごみとなる「容器」や「包装」の部分について、以下の点をチェックしてみましょう。

  • 過剰な包装になっていないか
  • リサイクルできる素材でつくられているか(識別マークの有無)

プラスチックごみの量を減らすためには、購入の段階で「ごみとなるものを持ち帰らない」と意識することが大切です。

参照:環境省_容器包装リサイクル法とは

11.必要以上に買わない

どんな商品も、生産から廃棄までの過程のなかで、環境にさまざまな影響を与えています。私たちが消費する量が多ければ多いほど、環境負荷も大きくなるのです

日本は、大量生産・大量消費、そして大量廃棄の傾向があります。そのなかでも、ファッション産業は特にサイクルが早く、問題視されています

購入する前に、

  • (食べ物の場合)消費期限内に食べきれる量だろうか
  • (衣服やファッション小物の場合)来年も再来年も身に着けたいと思うだろうか

など、一度冷静になって改めて考え、余計な消費をしないように心がけましょう。

12.グリーン購入

グリーン購入」とは、商品やサービスの必要性、環境面や社会面へ与える影響などを十分に考慮した消費行動のことです。

環境や社会に配慮されている商品かどうかを判断する基準として、さまざまな「認証マーク」があります。代表的なものとして、

  • エコマーク……環境負荷が少ないと認められた商品につけられるもの
  • MSC認証・ASC認証……環境と社会への影響を最小限に抑えたサステナブル・シーフードであることを示すもの
  • FSC認証……適切に管理された森林からつくられた商品であることを証明するもの

などがあります。

参照:グリーン購入基本原則 | グリーン購入ネットワーク

参照:エコマークについて | エコマーク事務局 

参照:「サステナブル・シーフード」とは? | Marine Stewardship Council 

参照:FSC認証について | Forest Stewardship Council

13.フェアトレード商品を選ぶ

フェアトレード」とは「公平・公正な貿易」のことです。(※「フェア(fair)=公平・公正な」、「トレード(trade)=取引、貿易」の意味)

開発途上国で生産され、日本で販売されている商品のなかには、生産者へ支払われる対価や労働環境と、実際に販売されている価格がつりあわない、「アンフェアな商品」が存在します。持続可能な取引のためには、適正な価格で継続的に購入し、貧困に苦しむ生産者の自立を支援することが重要です。

フェアトレード商品の見分け方として、「国際フェアトレード認証ラベル」があります。経済・社会・環境の3つの視点から、原材料の生産から完成までの各工程で、基準が遵守されていることを証明するものです。

参照:フェアトレードミニ講座|フェアトレードとは?|fairtrade japan|公式サイト

14.アニマルフリー・アニマルウェルフェアの商品を選ぶ

森林伐採や気候変動、乱獲や外来種の持ち込みなど、人間の活動の影響で、生物多様性は驚くべき速さで減少しています。一方、食用やファッション等のために、世界には人間の2倍近い数の家畜が飼育されています。畜産業も、温室効果ガスの排出や飼料生産など、地球環境にさまざまな影響を与えているのです。

このような環境問題に加えて、海外では倫理的な観点からも、アニマルウェルフェア(動物福祉)を求める声が強くなっており、ファッション業界では、リアルファー(毛皮)やレザー(革)の使用をやめる動きが広がっています

参照:過去50年で生物多様性は68%減少 地球の生命の未来を決める2020年からの行動変革 |WWFジャパン

参照:毛皮離れ進むファッション界 エシカルな消費文化に商機|NIKKEI STYLE

15.地産地消

地産地消」とは、地域で生産されたものを、その地域内において消費することです。

地産地消のメリットは、

  • 輸送コストと環境負荷を抑えることができる。
  • 新鮮な農産物を、安く手に入れることができる。
  • 地域経済の活性化につながる
  • 伝統的な食材や文化を次の世代へ伝えることができる

などがあります。

なお、ここまでに紹介した取り組み例のうち、9~15のように社会課題を意識した消費行動を「エシカル消費」といいます。

参照:地産地消って何がいいの?:東海農政局

16.社会課題を知り、シェアする

国連広報センターが作成した『SDGsシリーズ「なぜ大切か」』では、17の目標がなぜ設定されたのか、取り組まなかったらどうなるのかなどが、目標別にわかりやすく解説されています。現在、地球がどのような課題を抱えているのかを知り、「自分も当事者である」という意識を持つことも、大切な取り組みの1つです。

また、ソーシャルメディアで社会課題に関する投稿を見つけたら、「いいね!」だけでなくシェアするなど、得た情報は積極的に共有し、SDGsの輪を広げていきましょう

参照:SDGs を17の目標ごとにわかりやすく紹介したチラシ、SDGs シリーズ「なぜ大切か」【改訂版ができました】 | 国連広報センター

17.募金や寄付をする

自分が特に関心のある課題に対して、より直接的に貢献するための手段として、募金や寄付があります。

どこに募金すればよいかわからない」という方には、「Yahoo!ネット募金」のように、目的やプロジェクト別に比較できるサイトや、ふるさと納税を活用した支援などもおすすめです。

参照:Yahoo!ネット募金 – クレジットカード、Tポイントで手軽に社会貢献!

参照:ふるさと納税で災害支援・寄付|ふるさとチョイス災害支援

18.地域活動やボランティアに参加する

地域コミュニティは、災害時において特に大きな役割を果たします。しかし近年、地域差はあるものの、地域コミュニティは衰退してきています。共働き家庭の増加、人口減少、情報化など、原因はさまざまです。

地域活動に参加し、地域住民と交流を深めることは、住みやすい街づくりにつながります。また、活動をとおして地域に愛着が湧くと、地域の課題をこれまで以上に「自分ごと」として捉えることができるようにもなるでしょう。

参照:1 都市部、地方部における地域コミュニティの衰退 

参照:【SDGs】ゴミ拾いを通じて地域コミュニティを築く|専修大学 

19.身近な不平等に対して声をあげる

いじめや家庭内暴力、差別など、身近にある不平等に対して声をあげることも、SDGsのアクションの1つです。

近年は、こうした問題が見えにくく、陰湿になってきています。原因としては、インターネットの発達や、核家族世帯の増加、地域のつながりが希薄になったことなどが挙げられます。

SDGsは、「誰一人取り残さない」社会の実現を目指しています。身近に取り残されている人を見つけたら、勇気を出して声をあげましょう。

20.政治に参加する

より良い社会を実現するために、個人一人ひとりの取り組みももちろん大切ですが、大きな変化を生み出すためには、やはり「政治」の力が必要になります。政治に積極的に参加して、国や地域の代表者に声を届けましょう

政治に参加する方法としては、「選挙」のほかに、国や地域に要望を伝える「陳情」、同じ考えを持つ人の「署名」を集める、「デモ」を行う、地域の課題について「住民投票」を行うなどがあります。

参照:政治に声を届けるには? | アクティブ10 公民 | NHK for School

まとめ

個人で取り組めるSDGsの身近な例を紹介しました。目的別にみると、エネルギーや消費、地球環境に関する取り組みが多く感じますが、17の目標は互いに関連しているので、間接的にすべての目標に取り組んでいることになるのです

本記事で紹介した20のアクションは、ほんの一部です。日常生活のなかにあるSDGsを見つけて、持続可能な社会を実現するために、できることから取り組んでいきましょう

参照:持続可能な社会のために ナマケモノにもできるアクション・ガイド(改訂版) | 国連広報センター

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あらたこまち

この記事を書いた人

あらたこまち

雪国生まれ、関西在住のライター・ラジオパーソナリティ・イベントMC。
不動産・建設会社の事務職を長年務めたのち、フリーに転身。ラジオパーソナリティーとしては情報番組や洋楽番組を担当。
猫と音楽(特にSOUL/FUNK)をこよなく愛し、人生の生きがいとしている。好きな食べ物はトウモロコシ。

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