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個人ができる20種類の具体的なSDGsへの取り組み

メディアや企業の取り組みなどで目にする機会が増えた「持続可能な開発目標(SDGs)」は、20159月に国連サミットで採択された国際的な目標です。この目標を達成するには、国や企業単位だけでなく、個人でもSDGsについて理解し、問題を解決する取り組みが必要であると考えられています。

個人でできることは国や企業ほど大きくはありませんが、一人ひとりがSDGsを意識し、力を合わせることで、大きな変化が生み出せるでしょうそこで本記事では、SDGsについて知っておくべきことや、達成に向けて個人で取り組める具体的なアクションについて解説します。

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SDGsとは?

SDGsとは、持続可能な開発目標「Sustainable Development Goals」の略称です。20159月の国連サミットにて採択されたもので、世界中のすべての人々が、よりよい環境で過ごせ、持続可能な未来を築くことを目指しています

国連加盟193ヶ国が2030年を達成期日に、以下の17つの目標を達成するために取り組むことが求められています。

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤を作ろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任、つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

SDGs達成には、目標17の中にも掲げられているように、国や企業と個人がパートナーシップを組んで取り組むことが不可欠です。個人単位での取り組みが、より多くの人に広がることで、SDGsの目標達成へとつながるでしょう。

個人ができるSDGsへの取り組み20

私たち一人ひとりが日常生活において少し意識を変えるだけで、SDGsのさまざまな目標達成へと貢献できます。ここでは個人が取り組める20のアクションを紹介します。

1. 節電

節電に取り組むことで、発電に使用する際の資源消費や、温室効果ガス発生の抑制へとつながります。経済産業省が調査した「総合エネルギー統計(2019年の構成比率)」では、エネルギーの最終消費構成のうち「家庭部門」が14.1%と大きな割合を占めています。各家庭における節電への取り組みは、SDGs達成へ向けた大きな効果が見込めるでしょう。

節電への具体的な取り組み例

  • 使用後はこまめに電源を消す
  • 使っていない電源プラグを抜く
  • 窓やドアの隙間を埋め、空調は最低限の温度で

出典:部門別エネルギー消費の動向 │ 令和2年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2021) HTML版 │ 資源エネルギー庁 (meti.go.jp)

2.   節水

水を無駄なく効率的に使用することで、今後起こり得る水不足への対策となり、持続可能な水の利用へとつながります。

家庭での水の消費構成比は、「風呂(約40%)」「トイレ(約21%)」「炊事(約18%)」「洗濯(約15%)」と、洗浄を目的とするものが大部分を占めています飲み水のような必須の水利用を減らすことは困難ですが、洗浄に関わる水消費は、個人の取り組みによって大幅に削減可能です。

節水への具体的な取り組み例

  • 節水効果のあるシャワーヘッドへ付け替える
  • 食器を洗う時は、水の使用量を意識する
  • お風呂の残り湯を洗濯などへ再利用する
  • トイレ使用時は、「大」「小」のレバーを使い分ける

出典:水資源:水資源の利用状況 – 国土交通省 (mlit.go.jp)

3.   紙の削減

日本は、国民一人当たりの紙・板紙消費量が202.7㎏と、先進国のなかでもトップクラスに消費が多い国です。紙製品は主に森林資源を使用し作られており、過度な紙製品の使用は、森林伐採による環境破壊や温暖化、生態系の破壊へとつながります

紙の削減への具体的な取り組み例

  • 資料などは印刷せずにデータで管理
  • 支払いは、クレジットカードや電子マネーでの決算を
  • 外食時は紙ナプキンの使用を控える
  • 余分な印刷はせず、必要最低限の使用に抑える
  • 簡易包装に取り組んでいる製品を購入する

出典:日本製紙連合会 | 製紙産業の現状 | 世界の中の日本 (jpa.gr.jp)

4.   フードロスを減らす

世界で生産されている食品の約3分の113億トン)が廃棄されており、フードロスは大きな社会問題です。日本でも1年間に約612万トンもの食材が廃棄されており、1人当たりお茶碗1杯分のごはんの量が、毎日捨てられている計算になります。

フードロスを減らす具体的な取り組み例

  • 冷凍を活用してロスを抑える
  • 食材への知識を深め、無駄なく使い切る
  • お店で手前に置かれている食品から買う
  • 期限表示への正しい知識を得る

出典:食品ロスの現状を知る:農林水産省 (maff.go.jp)

5.   プラスチックの使用を減らす

プラスチックは、ビニールや発泡スチロールなど幅広い用途で使用されていますが、使い捨てにされているケースが多く、大きな環境負荷になっています。特に問題視されているのは、ポイ捨てなど正しい処分をされずに海に流れ着いた「海洋プラスチック」です。現在、海洋プラスチックゴミは約15,000万トンとあるといわれており、さらに年間800万トンが新たに流入。環境汚染だけではなく、魚類、海鳥、アザラシといった生き物の生命を奪う原因としても大きな問題となっています

プラスチックを減らす具体的な取り組み例

  • マイボトルやマイバックを持ち歩く
  • 詰め替え可能な製品を使い、ボトルを再利用する
  • 使用済インクカートリッジを回収箱へ

出典:海洋プラスチック問題について |WWFジャパン

6.   ゴミの再利用

環境省の発表によると、日本の1年当たりのゴミ総排出量は4,289万トンにのぼり、11日当たり920グラムのゴミを排出している計算になります。約半分はフードロスによるものですが、それ以外のゴミも多く排出されています。ゴミは焼却炉で処理する際、温室効果ガスである二酸化炭素を発生させ、地球環境に大きな負荷がかかりますゴミを少しでも減らすために、個人単位で取り組めるゴミの再利用について知ることが大切です。

ゴミの再利用への具体的な取り組み例

  • 生ゴミの堆肥化などゴミを資源に変える
  • 使用済みのコーヒーを消臭剤に
  • 粗大ゴミや廃材などでDIY
  • 着なくなった衣類をタオルとして使う

出典:環境省_一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成29年度)について (env.go.jp)

7.   環境にやさしい製品を選ぶ

近年SDGsへの取り組みの一環として、環境に優しい商品の開発が進んでいます。そのような取り組みを実施している企業の製品を購入することで、SDGsの目標達成に貢献できるでしょう。また、エコマークなどの認証ラベルやマークについて詳しく学ぶことで、その製品がどのように環境へ配慮されたものなのかが見極められるようになります

環境に優しい製品の具体例

  • 天然由来の成分で作られた美容品
  • リサイクル素材で作られた衣類

認証ラベル・マークの一例

  • エコマーク……環境保全に役立つと認定された商品の証
  • FSC認証……持続可能な森林を守る証
  • レインフォレスト ・アライアンス……持続可能な農業基準の証

8.   フェアトレード商品を購入する

フェアトレードとは発展途上国で生産されたものを、公平で公正な条件で貿易する取り組みです貿易大国である日本は、さまざまな国からエネルギー資源や製品、食品などを輸入しています。各個人が優先してフェアトレード商品を購入することで、一方のみが損失を受けない貿易が増え、途上国の人々の生活水準を向上させることにつながるなど、よりより社会づくりに貢献できます。

フェアトレード商品を購入するときは、コーヒー豆・紅茶・カカオ製品・バナナ・ナッツ・コットンなどについている「国際フェアトレード認証ラベル」を目印に商品選びをしましょう。

9.   地元で買い物をする

商店街の現状を調査した「商店街実態調査(中小企業庁:2020年版小規模企業白書第2部)」によれば、「衰退している」と回答した商店街の割合が最も高く、全国でシャッター商店街化の問題が拡大しています。

地元の商店街で普段の買い物をすることで、地域経済の活性化に貢献できるでしょう。また、地域が活性化することで、雇用が増加し働きがいのある社会と、住み続けられる街づくりへとつながります。

出典:中小企業庁:商店街の現状と課題

10. サステナブルシーフードを使用

世界の海洋生物量は、1970年ごろから2012年にかけてほぼ半減(49%減)34.2%の過剰な漁獲や違法操業、破壊的な漁業によって、海洋資源は持続可能性を失いつつあります。その問題を解決するための取り組みが、環境や資源に配慮した漁業による水産物の証である「MSC認証」や、持続可能な養殖による水産物の証である「ASC認証」といった「サステナブルシーフード」です。

サステナブルシーフードを選んで購入することで、海の生態系を守り、今後も魚が食べられる未来作りにつながります。

出典:危機に直面している海 | Marine Stewardship Council (msc.org)

11. 訳あり品やリサイクル品を活用する

新しいものを購入する際は、ついつい綺麗なものや最新の製品を選びがちですが、訳あり品やリサイクル品などに目を向けてみることが大切です。食材の訳あり品は、形や色などが少し規定に満たないだけのこともあります。そうした品であれば普段使いする分には問題ありません。そのことを理解しておけば、安く購入できるうえに、フードロスの削減にも貢献できます

また、生活製品を購入する時も、常に最新製品のみを選ぶのではなく、リサイクル品や型落ち品などを選択肢に入れることで、資源保護へとつながるでしょう。

12. 災害への備えをする

災害大国である日本は、数多くの災害に見舞われています。内閣府の「平成26年度防災白書」によると、世界における災害の日本の構成比は、「マグニチュード6.0以上の地震の18.5%」「災害における被害額の17.5%」「災害における死者数の1.5%」と、甚大な被害が及んでいることがわかります。

国や企業の取り組みは必要ですが、個人においても災害への備えをしておくことが、安全に住み続けられるまちづくりにつながります

災害への備えの具体的な取り組み例

  • 家具の配置を考慮する
  • 食料や飲料の備蓄
  • 避難場所や避難経路の確認
  • 家庭内での安否確認方法の取り決め

出典:SDGsと防災 誰一人取り残さない防災への取り組み|公益財団法人 日本ケアフィット共育機構 (carefit.org)

出典:災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!~ | 首相官邸ホームページ (kantei.go.jp)

13. 再生可能エネルギーを利用

日本においてのエネルギー資源は、石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料が8割以上を占めており、ほとんどを海外からの輸入に頼っています。東日本大震災後は、エネルギー自給率が10%を切るなど、エネルギー安定供給への取り組みが必要です。

太陽光・風力・地熱・中小水力・バイオマスなどの再生可能エネルギーを使用することで、エネルギー自給率を上げながら、温室効果ガスの削減にもつながります

再生可能エネルギーを利用への具体的な取り組み例

  • 太陽光発電パネルの取り付け
  • バイオマス(ペレットストーブ)を利用する
  • 小型風力発電の設置
  • 地中熱ヒートポンプの導入
  • 再生可能エネルギーを使用した電力会社に変更する

出典:再生可能エネルギーとは|なっとく!再生可能エネルギー (meti.go.jp)

14. 選挙権を活かす

貢献できる目標:すべての目標

49回衆院選の小選挙区投票率が55.93%と、戦後3番目の低水準にとどまるなど、日本では投票率の低下が進んでいます。国や地方のリーダーを選ぶことも、持続可能な未来を目指すうえで重要です投票に参加し、SDGsへの取り組みを重視する候補者を選ぶことで、国や地域の活性化につながり、よりよい社会への成長を促します。

15. 寄付をする

貢献できる目標:すべての目標

個人でSDGsへの取り組みを始めるうえで、今すぐに行動できることが慈善団体などへの寄付です。直ぐにSDGsへのアクションを起こしたい場合は、無理のない範囲で、自身の考えに合った寄付先を探してみてはいかがでしょうか

寄付の一例

  • 日本赤十字社やユニセフなどの団体へ直接的な寄付
  • 使わなくなったものや不要なものを、地域の慈善団体などへ寄付
  • 売上金の一部が寄付になる商品の購入

16. 移動手段を見直す

通勤や通学、外出などでは、可能なかぎり徒歩や公共交通機関を利用しましょう。車での移動は、その他の交通手段に比べて、CO2排出量が多く環境に負荷がかかります。1人を1キロメートル運ぶのに排出されるCO2は、車が130g・バスが57g・鉄道が17gと大きな差があるのです。

具体的な取り組み例

  • 車を利用するときは、大人数での利用を意識する
  • 短い距離の移動は、徒歩や自転車を使用する

出典:交通機関の種類とCO2排出量|東京都環境局 (tokyo.lg.jp)

17. 人権問題に声を上げる

SDGsの理念である「誰一人取り残さない社会を実現する」は、人権問題に深く結びついています。持続可能な社会を実現するには、すべての人々が人権を尊重される平等な社会が必要です。まずは、人権問題について学び、自身の意見を発信していきましょう

人権問題に声を上げる具体的な取り組み例

  • SNSなどでの意見には、同意するだけでなく自身も積極的に発信する
  • 差別的発言やいじめ問題などは見過ごさず、然るべき機関に報告する

18. ジェンダー平等を意識する

総務省が行った「社会生活基本調査」(平成28年)によると、日本で6歳未満の子どもがいる家庭では、夫が家事・育児に費やす時間は1日平均1時間23分で、妻が7時間34分。ほかの先進国と比較して、夫が家事・育児に費やす時間が圧倒的に少ないのが現状です。家事や育児は無意識に女性が担っているケースが多く、意識改革が必要だといえます。

ジェンダー平等を意識する具体的な取り組み例

  • 家庭内で家事や育児の分担を話し合う

出典:5.ジェンダー平等を実現しよう | SDGsクラブ | 日本ユニセフ協会(ユニセフ日本委員会) (unicef.or.jp)

19. 代替肉を食事に取り入れる

フェイクミートとも呼ばれる代替肉は、畜産による肉を使用せずに、他の食材を使い、食感や風味を再現しており、栄養価が高く低カロリーの健康的な食材です。2021年の「環境白書」に取り上げられるなど、先進国のなかでは遅れを取っているものの、日本においても代替肉への関心が急速に高まってきています。

代替肉への取り組みが進む要因は、「環境保全」「食料危機への対応」「健康志向」などです。代替肉を普段の食事に取り入れることで、畜産での環境負荷を防げるなど、SDGsへ大きく貢献できます。

出典:日本政府が環境白書で「代替肉」の推奨を発表 | Food Diversity.today

20. オーガニックコットンを使用した服を買う

オーガニックコットンとは、認められた農地で、農薬・肥料などの厳格な基準を守り育てられた綿花です。オーガニックコットンを使用した製品は、化学薬品による環境や健康への負荷を最小限に抑え、労働安全や児童労働などの基準を守った環境で製造されています

SDGsの掲げる17目標の多くに貢献しており、オーガニックコットン製品を購入すること自体が、個人でも簡単に行えるSDGsへの取り組みにつながります。

出典:オーガニックコットンとSDGs|オーガニックコットンのOrganically

まとめ

SDGsは、国や企業が取り組むべきものと思われがちですが、個人でできることも多くあります。目標の17にもある通り、国や企業・個人など多種多様な立場がパートナーシップを組み、目的達成に向かって協力することが大切です。まず個人としてSDGsの内容について詳しく知っておくことで、意識の変化が生まれ、今後の社会問題解決へとつなげていけるでしょう。

SDGsへの取り組み具体例を参考に、自身の興味があることや、できる範囲での取り組みを始めることが大切です。

SDGsイベントの相談をするSDGsイベントの資料をダウンロードする
SDGsコンパス編集部

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SDGsコンパス編集部

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