【インタビュー】管理職向けのサステナビリティ研修を実施した株式会社NTTデータMSE様に感想を伺いました

- 企業
- SDGsマッピング
- ワールドリーダーズ
目 的 | サステナビリティ研修 |
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対 象 | 管理職 |
時 間 | 4時間半 |
人 数 | 大阪30名、横浜45名、札幌20名、名古屋35名 |
業 種 | ソフトウェア開発事業 |
2025年1月30日(大阪)、2月6日(横浜)、2月14日(札幌)、2月27日(名古屋)の全4日、全国4か所にて、株式会社NTTデータMSE様に、管理職向けサステナビリティ研修としてSDGsビジネスゲーム「ワールドリーダーズ」と「SDGsマッピング」を実施いただきました。
2種類のアクティビティを行うことで、事業活動と社会課題の紐づきについて理解できる内容となっています。
この記事では、研修の実施背景や当日の様子、実施後の成果や受講者様のアンケートへの回答を、株式会社NTTデータMSEの土屋様・小川様へのインタビューとともに紹介します。
SDGsビジネスゲーム「ワールドリーダーズ」「SDGsマッピング」の資料を受け取る
研修を実施した目的
- 自分たちの業務と社会課題とのつながりを受講者に認識してほしかった
- 管理職の理解を深めることで、会社を牽引してもらいたかった
IKUSAを選んだ理由
- 従来のeラーニングとは異なる体験型研修であるため
- 多数の利用実績があり、また様々な研修プログラムが用意されているため
- 研修をトライアルで実施した際に受講者からの評判がよく、かつIKUSAの対応が親身だったため
研修実施後の成果・効果
- 受講者同士が活発に議論できた
- 自分たちの取り組んでいるプロジェクトがSDGsの複数の目標に貢献できることを認識できた
- 管理職同士の横のつながりをつくることができた
目次
【実施理由】事業と社会課題との結びつきを社員に認知・理解してもらいたかった
――最初に、株式会社NTTデータMSE様の事業内容について教えてください。
当社では組込みソフトウェア開発のリーディングカンパニーとして、IoT、オートモーティブ、プロダクトという幅広い分野のソフトウェア開発を手掛けています。組み込みソフトウェア開発、様々なサービスを実現するプラットフォームやシステム開発を通して、様々なモノが手軽にネットワークでつながる社会の実現に取り組んでいます。
――今回、サステナビリティ研修としてSDGsに関するアクティビティを実施していただきました。どのような狙いで研修を行ったのか教えてください。
当社では、経営方針として「事業を通じて社会課題を解決すること」を目的に掲げています。しかし、自分たちの事業が社会課題と結びついているということを、十分に理解できていない社員が多いことがわかりました。そのギャップを埋めるために研修を実施しました。
――今回は管理職の方が対象でしたが、どのような背景があったのでしょうか?
理解については、管理職でも同様の傾向にあったため、管理職にその部分の認知・理解を高めてもらい、会社を牽引してほしいという想いがありました。
――今までもこのような研修は開催されていましたか?
従来は、SDGs研修としてeラーニングを行っていました。今回のような集合研修は初めてです。
――IKUSAからはSDGsビジネスゲーム「ワールドリーダーズ」と「SDGsマッピング」をご紹介しました。実施する前の印象はいかがでしたか?
当社の課題として、社員にサステナビリティを認知・理解してもらうにあたり、eラーニングだけで意図が伝わっているのだろうかという疑問がありました。文字を追って終わりにすることもできるためです。「何か違うことをしたい、何かを変えたい」と考えていたところで、IKUSAさんのお話を聞いてみることにしました。
「ワールドリーダーズ」と「SDGsマッピング」は体験型研修である点で新しいですし、魅力的でした。グループワーク型の研修はありますが、ここまで全面的にカードゲームを打ち出しているのは新鮮だなと。
また、2つのアクティビティを体験することで、社員がサステナビリティを自分ごと化できるという期待がありました。「事業活動を通じた社会課題の解決」を理解するには、事業や企業経営がSDGsとつながっているのだと認識する必要があります。アクティビティに取り組み、頭や身体を使ったり人の話を聞いたりしているうちに、そういった理解が促進されるルール設計になっていると思いました。
当社はこれまで、自社の技術力を活かして顧客の要望に応えるという形で成長してきました。ですが、これからは「自分たちの技術が社会の課題にどのように寄与できるのか」という外部的な視点も求められます。今回の研修で、そのような視点を得られると思いました。
――ご期待いただきありがとうございます。最終的にIKUSAの利用を決めていただいたのはどのような理由からでしょうか?
IKUSAさんは、当社のグループ会社や大学など多方面で実績があるため、信頼がありました。様々な種類のコンテンツをお持ちであることも理由です。企業研修は難しいものなので、そこを座学だけではなく、楽しみながら行えるように工夫している点にも個人的に共感しました。
――とても嬉しいお言葉です。9月に一度トライアルをしていただき、その後複数回の研修へと展開していただきました。どのような理由からでしょうか?
トライアルでは受講者の反応がよかったですし、当社の要望を親身になって反映していただけて助かったことも理由です。実施に向けての準備段階でも、必要に応じて何度も打ち合わせができて安心感がありました。
【当日の様子】ゲームが白熱したことで、狙い通りの議論が生まれた
――研修当日の受講者様の様子はいかがでしたか?
多くの受講者が積極的で前向きな姿勢で、真剣に取り組んでいた印象でした。
最初は、研修では珍しいカードゲーム形式ということもあり「何をやるんだろう?」と不安に思った受講者もいたようです。年次の異なる受講者同士も多く、固い雰囲気がありました。ですが、ゲームが進行するにつれ、徐々に白熱していきましたね。私たちも交渉が活発になるように促しを行いました。
――進行にご協力いただきどうもありがとうございました。「ワールドリーダーズ」は、チームがひとつの企業となって、経営を疑似体験するカードゲームです。他のチームと利益を競い合いますが、経済合理性だけではなく、環境や社会などのSDGs的な観点も求められます。
受講者のゲームの理解も早く、すぐに交渉の嵐になりましたね。のめりこんで取り組んでいた受講者が多かった印象です。「特殊カード」や「攻撃カード」を使うときは特に盛り上がりました。
――そこはカードゲームの醍醐味でしたね。そしてその後に実施した「SDGsマッピング」では、SDGsの概念を表す「ウェディングケーキモデル」を用いて、自社の事業とSDGsがどのようにつながっているのか議論しました。
今回は管理職が対象ということで、SDGsに関する知識はもともとありました。そのため「SDGsマッピング」をカスタマイズし、知識を得るというよりは、事業とSDGsとの結びつきに受講者が気づける内容にしました。
「事業がSDGsのどの目標に結びついているか?」という話をしたときに、受講者の皆さんが「自分たちのプロジェクトはこういう要素もあるよね」といろいろ考えてくれたのが嬉しかったです。「こんな課題に貢献できているね」と想像を膨らませてほしいという狙いがあったので、うまくいったなと思いました。
――狙い通りに進んだとのお言葉、ありがたいです。
また本筋ではないのですが、普段は管理職が一堂に会する機会はなかなかないため、横のつながりをつくれた点もよかったと思います。他の人がどのような取り組みをしているのか、という気づきを得られたと思いますし、受講者も楽しそうに盛り上がっていました。
――IKUSAのコンテンツの特徴である「チームビルディングを促す」という面も実感していただけて、大変嬉しく思います。
【感想・評価】研修の主要な目的を達成できた
――今回「ワールドリーダーズ」「SDGsマッピング」を実施した感想や評価をお願いします。
「自社の業務と社会課題とのつながりを認識してほしい」「管理職の認知・理解を高めたい」といった、研修の主要な目的は達成できたと思います。
前半の「ワールドリーダーズ」で盛り上がったおかげで「SDGsマッピング」の議論も弾んでいたように感じます。
――目的が達成できたということ、嬉しいです。今後はどのような展開をお考えですか?
今回は管理職向けに研修をしたので、次回はメンバー向けの取り組みを考えているところです。
――またお力添えできれば幸いです。本日はどうもありがとうございました。
研修実施後のアンケート結果
受講者様の声
- チーム内、チーム外とのコミュニケーションを通して戦略を立てていくところが非常によかった。
- 日常ではなかなかSDGsに目を向ける習慣がなかったが、改めて我々のビジネスがサスティナビリティに関係し、貢献できていることに気づくことができた。
- 当社が開発しているソフト自体やそのソフト作成に向けた取り組みが、SDGsの多数の要素と紐づいているという気づきを得た。
- 判断力、駆け引きなど実際のビジネスに通じる部分があったため白熱した。

SDGsマッピング
SDGsの目標を構造化して示した「ウェディングケーキモデル」に自社の取り組みを分類し、自社とSDGsのつながりを見つけます。ワークに入る前に、SDGsの基礎的な内容について解説を行い、他社のSDGsへの取り組み事例などをご紹介しますので、事前知識の有無を問わずどなたでもご参加いただくことが可能です。SDGsマッピングを行い自社とSDGsのつながりを感じることで、SDGsを身近なものとしてとらえ、自分ごと化することができます。

この記事を書いた人
SDGsコンパス編集部
SDGsコンパスは、SDGsに踏み出したい企業や自治体様の「はじめの一歩」を後押しするメディアです。SDGsの目標やSDGsの導入方法などのお役立ち情報を発信していきます。