SDGsにつながる商品例16選!目標ごとに紹介
SDGsへの取り組みが広がるなか、環境や人に配慮した商品に関心が集まっています。SDGsに関する商品の需要が高まるにつれて、企業は関連商品の生産や販売を積極的に行っており、SDGsに関する商品は私たちの身近にも増えています。
本記事では、SDGsが掲げる17の目標ごとに、関連する商品の例を紹介します。
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SDGsに配慮した商品とは?
環境や人に配慮し持続可能な方法で作られているものや、人の生活や環境の持続可能性を高めるようなものが「SDGs関連商品」です。SDGsに関わる商品は、日常生活品から金融関連・インフラ・薬品・エネルギーなど、幅広い分野に存在しています。特に一般消費者が見る機会が多いものは、スーパーなどで「SDGs」や「エコ」「グリーン」などと表記されている日常生活品です。
環境や人にやさしい商品を見分けるラベルの一例
身近なところからSDGsを始めるのであれば、日常生活品を購入する際に、SDGsに関連する以下のようなラベルを確認してみましょう。
エコマーク
- 生産から廃棄まで全体を通しての環境負荷が少なく、環境保全に有用と認められた商品につけられる環境ラベル
レインフォレスト・アライアンスRAINFOREST ALLIANCE INC.
- 環境・資源や生態系に対する配慮、労働環境に対する厳しい基準を満たした農園に与えられる認証ラベル
森林管理協議会Forest Stewardship Council®(FSC®)
- 地域や人に配慮し、持続可能な森の管理により生産された木材を使用していることを証明するマーク
海洋管理協議会Marine Stewardship Council(MSC)
- 水産資源や環境に配慮していると認証された漁業で獲られた水産物を示すマーク
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各目標における商品例
企業は、さまざまなカテゴリーでSDGs達成に貢献する商品を生産・販売しています。SDGsに関わる商品は、一般消費者向けの日常生活品から国や自治体に向けた大規模なものまで多岐に渡ります。ここでは、17の目標ごとに関連する商品例を見ていきましょう。
目標1「貧困をなくそう」
目標1の「貧困をなくそう」では、金銭的な貧困だけではなく安全や社会的地位の保護など、あらゆる形態での貧困を根絶することを目標にしています。この目標では、金融から保険・防災対策など幅広い分野のものが関連商品です。
株式会社技研製作所:インプラント堤防
「インプラント堤防」は、地震や津波・台風などの被害が予測される場所に構築することで、人的被害と経済損失を防ぐための製品です。この製品は、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県や、南海トラフ巨大地震への対策として高知県などで使用されており、導入が拡大しています。
参考:インプラント堤防 – 株式会社 技研製作所 – GIKEN
目標2「飢餓をゼロに」
「飢餓をゼロに」は、世の中から飢餓を失くし、食の安全や十分な栄養の確保、持続可能な農業の確立を目指すための目標です。食品の生産や販売に限らず、食品の鮮度を保つための冷凍技術や輸送技術、持続可能な農業を確立するための技術などが関連しており、食の分野に関わるさまざまなSDGs商品が販売されています。
株式会社ファームシップ:farmbox®を活用したハーブや野菜
farmbox®は、土や農薬を使わず植物を成長させる次世代栽培ユニットです。この製品を使用することで、環境への負荷を抑えた、持続可能な農作物の生産を行えます。株式会社ファームシップでは、この水耕栽培技術を用いて生産したハーブや野菜などの販売事業を2021年から開始しており、フードロスや食糧不足といった社会的課題の解決を目指しています。
参考:farmbox®を活用したハーブ・野菜販売開始のお知らせ | 株式会社ファームシップ (farmship.co.jp)
目標3「すべての人に健康と福祉を」
「すべての人に健康と福祉を」は、すべての人が健康に暮らせる社会の実現が目標です。健康な社会の実現に関連する商品には、医療系の商品や健康器具の他、体に良い趣向品や健康食品などが該当します。
味の素株式会社:ブレンディやすらぎのカフェインレス
ブレンディブランドでは、授乳期や妊産婦の方、カフェインの摂取量が気になる方が安心して飲めるコーヒーを販売することで、健康な社会の実現に貢献しています。
参考:AGFラウンジ 「ブレンディ®」やすらぎのカフェインレス ブランドサイト (agf.jp)
目標4「質の高い教育をみんなに」
この目標は、生まれた国や地域、家庭の環境や性別などに関わらず、平等に教育を受けることができることを目的としています。SDGsにおける教育の関連商品には、学習塾や企業研修などの教育サービスや、インターネットによって教育環境を整えるクラウドサービスなどが挙げられます。
株式会社公文教育研究会:KUMON「世界への広がり」
KUMONでは、「学びを通じて一人ひとりの可能性を引き出したい」を目標として、世界60ヶ所以上の国と地域で、質の高い「学び」を届けるサービスを提供しています。
参考:世界への広がり | 企業情報 | 公文教育研究会 (kumon.ne.jp)
目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
男女での差別をなくし、平等な社会を実現することを目標にしているのが、目標5の「ジェンダー平等を実現しよう」です。この目標では、女性が活躍できる社会を形成することで、優秀な人材を増やし、多くの国や途上国が抱えているさまざまな課題の解決を目指しています。ジェンダーの平等が目指す「女性の働きやすい環境」のために、家事の負担を減らす家電や育児代行サービス、働く女性に向けた健康器具などの商品が提供・販売されています。
江崎グリコ株式会社:「働く女性を応援する食のスタイル」
江崎グリコでは、約86%もの働く女性が「日々の食生活を改善したい」という意見を持っていることを受け、新たな食のスタイルを提案。糖質50%オフのビスケットや、カルシウム・ビタミン不足を補うアーモンド商品など、健康へと繋がる食品を開発・販売することで、働く女性が健康で元気に働ける環境作りを目指しています。
参考:「日々の食生活を改善したい」働く女性のために。食のスタイルを新提案! | 【公式】江崎グリコ(Glico)
目標6「安全な水とトイレを世界中に」
「安全な水とトイレを世界中に」では、世界中で「安全な飲料水を確保できる環境」と「衛生的な環境」の実現を目的にしています。この目標に関連する商品には、給水器やトイレなどといった日常で使用する製品だけではなく、水道インフラの管理サービスや整備事業などの商品も含まれています。
株式会社LIXIL:開発途上国向け簡易式トイレ「SATO」
「SATO」とは、安全で衛生的なトイレが不足している発展途上国向けに設計された、低価格の簡易トイレです。「SATO」を生産・販売しているLIXILでは、2017年4月から日本国内で一体型シャワートイレ1台を販売するごとに、アジアやアフリカでSATOを1台寄付しており、消費者は商品を購入することでSDGsに貢献できます。
参考:「みんなにトイレをプロジェクト」トイレを利用できない23億人を救いたい | 朝日新聞 2030 SDGs (asahi.com)
目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」
化石燃料などによるエネルギーの生産は、自然資源の枯渇や環境汚染などの問題を抱えています。持続可能なエネルギーを世界中で使うためには、環境に負担をかけないエネルギーの生産技術や、誰もがエネルギーにアクセスできるようなシステムの確立が必要です。
パナソニック株式会社:住宅用蓄電システム
パナソニックでは、太陽光発電と蓄電池を連携させることで、無駄なく電気を活用できるシステムを提供しています。太陽光発電と連携した蓄電池は、資源不足の問題解決だけでなく、災害時に予備電源としても活用でき、SDGsと深く関連した商品です。
参考:住宅用 蓄電システム(個人のお客様向け) | 太陽光発電・蓄電システム | 住まいの設備と建材 | Panasonic
目標8「働きがいも経済成長も」
「働きがいも経済成長も」では、働く人の健康や自然環境を損なうことなく、持続的に働ける環境作りや、経済の成長を促す社会の実現を目指しています。この目標を達成するためには、安全な労働環境を作る機械の開発や、雇用者と労働者をマッチングさせるサービスなどの拡大が必要です。
株式会社ビビッドガーデン:食べチョク
食べチョクとは、農家や漁師などの生産者と一般消費者が直接取引を行うサイトです。このサービスには、消費者の直接評価による生産者の働きがい向上や、自由な価格設定による収入増加など、目標8の達成に必要な要素が詰まっています。
参考:食べチョク|産地直送(産直)お取り寄せ通販 – 農家・漁師から旬の食材を直送 (tabechoku.com)
目標9「産業と技術革新の基盤を作ろう」
開発途上国における基礎インフラの未整備が大きな社会的課題に挙げられているなど、インフラの整備は人々の生活に欠かせないものです。インフラ整備への投資は、生産性を向上させ経済的に豊かな社会を実現します。
オムロンソーシアルソリューションズ株式会社「交通安全ソリューション」
「高度な交通制御により交通事故や渋滞が起きない社会」の実現を目的としている、道路交通管制システムが「交通安全ソリューション」です。オムロンは、新しい道路交通の仕組みを生み出すことで、豊かな社会作りに貢献しています。
参考:交通安全ソリューション | 社会の安心・安全・快適ソリューション | オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社 (omron.com)
目標10「人や国の不平等をなくそう」
世界には、「生まれた国」や「人種」「民族」「宗教」など、本人に責任がないにもかかわらず、不平等な扱いを受けている人々が存在しており、それらの差別を失くすための行動が必要です。現代社会では、さまざまな要因からなる不平等な状況を、製品やサービスによって改善する取り組みが行われています。
キユーピー株式会社:ハラル認証を取得したマヨネーズ
キユーピー株式会社では、日本国内でイスラム教徒の人々が安心して食を楽しむ機会を提供するために、「ハラル認証を取得したマヨネーズ」の販売を行っています。生まれた国を離れ生活している人々が自国の食文化を楽しめる環境作りも、平等な社会の実現のために必要な行動のひとつです。
参考:ニュースリリース 2015年 No.39|キユーピー (kewpie.com)
目標11「住み続けられるまちづくりを」
現在、世界の人口の半分以上が都市部に住んでおり、今後さらに増加していくと予想されています。多くの人口が都市部で暮らすためには、持続可能なまちづくりが重要です。それらを実現するために、災害に備えるための製品やサービス、暮らしやすい住居の開発などが行われています。
パナソニックリフォーム株式会社:エコリフォーム
パナソニックでは、断熱性能を向上させる「まるごと断熱システム」や「創エネ技術」、「省エネ設備」などを取り入れたエコリフォーム工事を行うことで、環境だけでなく家計にもやさしい暮らしの実現を目指しています。
参考:エコリフォーム – パナソニック リフォーム株式会社 – Panasonic
目標12「つくる責任 つかう責任」
企業は「環境に配慮した商品を作る」こと、消費者は「環境に良い商品を積極的に購入し、適切に廃棄・リサイクルをする」ことで、有限である資源の消費を減らしていく必要があります。企業と消費者の両者が責任を持った行動をすることで、持続可能な社会の実現へと繋がります。
カルビー株式会社:ポテトチップス「CHIPS NEXT Original」
カルビーは、以下の2項目を目標とした「プラスチック資源循環の推進目標」を掲げています。
- 「2030年までに、石油からあらたに作られるプラスチックを使用した包装容器を50%削減(2018年比)」
- 「2050年までに、包装容器に使用する素材を100%環境配慮型素材へ転換」
この取り組みのひとつとして、ポテトチップス「CHIPS NEXT Original」では、包装容器に環境にやさしいクラフト包材を使用しています。
参考:ニュースリリース 『プラスチック資源循環の推進』 | カルビー株式会社 (calbee.co.jp)
目標13「気候変動に具体的な対策を」
熱波や干ばつ、集中豪雨、台風など、地球の気候変動によりさまざまな災害が世界中で発生しています。このような災害に対応をするための保険サービスや気象情報、防災関連品などがこの項目と関連する商品です。また、気候変動は温室効果ガスの増加が原因のひとつとされており、CO2排出量を減らすための商品もこの目標に含まれています。
トヨタ自動車株式会社:プリウスPHV
次世代の環境車として開発されたプリウスPHVは、CO2排出量を2012年モデル比で21%削減することに成功。また、再生可能エネルギー由来の電力で充電した場合は、CO2排出量が77%削減できるポテンシャルがあり、気候変動問題の解決への貢献が期待されています。
目標14「海の豊かさを守ろう」
海洋生態系や水産資源を保護することが、経済の活性化や地球環境の保護に直結しています。豊かな海を守るための取り組みである、生態系を守り生産された海産物や、海の環境を保護する監視システムなどが、この目標と関連する商品です。
イオン株式会社:「サステナブルシーフード」の販売
「おいしさも、環境も、受け継いでいく。」ことを目標に、トップバリュでは「サステナブルシーフード」の販売を推進。「MSC」「ASC」の認証を受けた商品の扱いを拡大することで、消費者に海の豊かさを守ることの重要性を伝えています。
参考:豊かな海の恵みを子どもの未来に。持続可能な水産業の証―MSC, ASC。 – イオンのプライベートブランド TOPVALU(トップバリュ)
目標15「陸の豊かさも守ろう」
森林の伐採などによる環境破壊が原因で、生物多様性が失われつつあります。「陸の豊かさも守ろう」では、伐採された森を再生するための活動や保護する取り組みを推進しています。
株式会社明治:「明治おいしい牛乳」「きのこの山」「たけのこの里」
明治では、2020年度までに「環境に配慮した紙原材料の100%使用」を目標に設定。FSC認証をパッケージの分かりやすい位置に表示し、消費者が環境配慮に意識できるようにするなど、森林保護の取り組みに大きな力を入れています。
参考:株式会社 明治|FSC応援プロジェクト (shitte-erabo.net)
目標16「平和と公正をすべての人に」
「平和と公正をすべての人に」は、世界中のすべての人が安心して暮らせる平和な社会の実現を目指すための目標です。安心した暮らしのためのセキュリティシステムや司法サービスなどが、この目標と深く関連しています。
セコム株式会社:「セコム・ホームセキュリティ」
セコムでは、一般家庭向けのセキュリティサービスや法人向けの警備サービスを展開。さまざまなリスクから顧客を守ることを目的に、住居環境に適したセキュリティプランを提案することで、人々が平和に暮らせる社会作りに貢献しています。
参考:セコムがこだわる「安全・安心」について|セコムが選ばれる理由|ホームセキュリティのセコム (secom.co.jp)
目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」
この目標は各目標の実施手段であるため、該当する商品はありません。
SDGs研修・体験型SDGsイベント
【SDGs研修】ワールドリーダーズ(企業・労働組合向け)
概要
- SDGs社会に合わせた企業経営の疑似体験ができるSDGsビジネスゲーム
- 各チームが1つの企業として戦略を立てて交渉し、労働力や資金を使って利益最大化を目指す
- オプションとして「SDGsマッピング」を行うことで学びの定着・自分ごと化
特徴
- 自分達の利益を追求しつつも、世界の環境・社会・経済も気にしなければならず、ビジネス視点からSDGsを感じ、考えることができる
- チームで戦略を練り様々な可能性を話し合う必要があるため、深いチームビルディングに繋がる
- 様々な選択肢の中から取捨選択して最適解を導く考え方を身につけることができる
【親子参加型職業体験イベント】キッズタウンビルダーズ(商業施設・企業・労働組合向け)
概要
- 体験を通じてSDGs目標の「質の高い教育」を学べる親子参加型ワークショップ
- 子どもが楽しみながらも本気で学べる、複数の職業体験を実施
- 会議室やホールなど企業様のイベントとしても開催可能
特徴
- あえて「映える」職業ではなくありふれた職業を選定している
- 合計で就業人口の7割を占める上位5つの職業をピックアップし、本質的な学びが得られる職業体験
- ファミリーが高い関心を持つテーマ性のあるイベントで集客・施設周遊を促進
【親子・子ども向け地域イベント】SDGsアドベンチャー(商業施設・自治体向け)
概要
- 体験を通じてSDGsを学べる親子・子ども向けワークショップ
- 子どもが本気で楽しめる複数の体験型アクティビティを実施
- すべてクリアした方にSDGs缶バッチをプレゼント
特徴
- ハッピーワールドの世界観を演出することで参加者が没入感をもって取り組める
- 海の環境やゴミの分別・再利用など、参加者は身近なことからSDGsを学べる
- ファミリーが高い関心を持つテーマ性のあるイベントで集客・施設周遊を促進
まとめ
SDGs達成に向けた取り組みとして、さまざまな企業が環境や人に配慮した商品の製造・生産を行っています。各目標を達成するためには、今回紹介したようなSDGsに関連した商品の市場拡大が必要です。そのためにも、国や企業だけでなく一人ひとりが当事者意識を持ち、できる範囲の取り組みを実施することが求められています。
まずは、人や環境に配慮した「SDGsに関連した商品」を積極的に選択することで、身近なところからSDGsに繋がるアクションを起こしてみましょう。
SDGsのはじめの一歩を支援するSDGsイベント・研修とは?
SDGsのはじめの一歩を実現する「SDGsの社内浸透方法」とは?
進めるための具体的なステップを紹介!
自分ゴト化を促進!3分で分かるSDGs研修・イベントサービスの詳細動画
\SDGsイベント・研修向け体験型アクティビティの資料はこちら/
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SDGsとは
この記事を書いた人
SDGsコンパス編集部
SDGsコンパスは、SDGsに踏み出したい企業や自治体様の「はじめの一歩」を後押しするメディアです。SDGsの目標やSDGsの導入方法などのお役立ち情報を発信していきます。