SDGsに関する小学生向けの学習方法31選!ゲーム、本、ワークショップ、動画・映画、自由研究を紹介
2020年度から小学校の「新学習指導要領」に「SDGs(持続可能な開発目標)を達成するために必要な資質・能力の向上を図ることの重要性と必要性」に根ざした視点が含まれています。
小学生からSDGsについて学ぶ必要性が以前よりも増しているなかで、ゲームや本などを用いることで子どもたちにSDGsへの関心を高めもらうことができるでしょう。
今回の記事では、SDGsが学べる小学生向けのゲーム、本、ワークショップ、動画・映画、自由研究を計31種類紹介します。学べる内容や特徴が異なるので、それぞれチェックして気になるものを取り入れてみましょう。
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目次
SDGsについて学べるゲーム9選
SDGsについて学ぶときに、楽しさがあると取り組みやすいでしょう。たとえば、「SDGsババ抜き」や「ゴー・ゴールズ!」、「かけアイ サステナブル版」などがあります。気になるものをプレイしてみてはどうでしょうか。
1. SDGsババ抜き
「SDGsババ抜き」は、お笑い芸人のたかまつななさんが考案したゲームです。ババ抜きがベースということもあって親しみやすいのが特徴。簡単なゲームを楽しみながら、17の目標が覚えられ、大人でも楽しめる内容です。
このゲームは、同じ番号のカードをそろえて捨てる際に数字ごとに定められた指示に従う必要があります。その指示は各ゴールに関することが学べるようになっており、ただ楽しめるだけではなく記憶にも残りやすくなっています。
2.Get The Point
「Get The Point」は、持続可能な社会がどのようなものなのか考えながら遊べるゲームです。基本的なルールは、資源カードを用いてアイテムを作ってポイント数を争うというもの。アイテムを獲得するための資源カードは各アイテムによって異なっており、ポイントも異なります。
ただし、このゲームは2順目から注意しなければなりません。2順目にルールが変わり、資源回復ルールというものが発動します。このルールによって1周するごとに回復を繰り返す資源と回復しない資源の2種類に分かれます。
こうしたルールの変化や資源の特徴なども、ゲームを通して理解が深まることがこのゲームの面白さです。
3.ゴー・ゴールズ!
「ゴー・ゴールズ!」は、ブリュッセルの国連地域広報センターが考案したゲームです。すごろくのルールで「2030」というゴールを目指すものです。
ゲームに必要なもの(遊戯盤や遊び方・手続キットなど)は国際連合広報センターのサイトからダウンロードできます。日本語以外の「ゴー・ゴールズ!」もあるため、日本語が苦手な方と遊びたいときにも利用可能です。
4.防災SDGsすごろく
「防災SDGsすごろく」は、防災とSDGsが学べるすごろくです。シンプルなルールということもあって遊びやすく、授業でも使えるようになっています。
「防災SDGsすごろく」の場合は、コマによってSDGsに関するクイズが用意されています。クイズを解きながらSDGsへの理解を深めることができるのが特徴。考えながら楽しめるゲームを探している方にもおすすめです。
5.かけアイ サステナブル版
「かけアイ サステナブル版」は、もともとある「かけアイ」というゲームの別バージョンです。アイデアをかけ合わせてサステナブルについて考えていくゲームであり、1人でも大勢でも楽しめます。そのため、子どもが1人で遊べるようなものを探している方にもぴったりです。
「かけアイ サステナブル版」は、小学生の遊びとして取り入れる以外に会社の会議や研修に取り入れることもできます。ゲーム終了後、集まったアイデアの中から実行できそうなアイデアが見つかるかもしれません。
6.なんとSDGsボードゲーム
「なんとSDGsボードゲーム」は、南砺市に住んでいる方や企業向けに地域の取り組みやSDGsの17のゴールについて学ぶことができるボードゲームです。富山県立大学で活動する学生団体や同大学の地域協働支援室などが協力して作成したものであり、販売もされています。
南砺市では「なんとSDGsボードゲーム」を活用した出前講座形式も実施。市内の企業や学校などに対して「なんとSDGsボードゲーム」を用いた講座を行っています。
参照:お知らせ – なんとSDGsボードゲームで楽しく学ぼう | 南砺市
7.SDGs環境すごろく
「SDGs環境すごろく」は、楽しみながらSDGsと環境を学べるすごろくです。株式会社プリプレス・センターが制作したゲームであり、公式サイトから無料でダウンロードできます。
「SDGs環境すごろく」は簡単なルールということもあって、どんな方でも楽しく遊ぶことが可能。少人数でも大人数でも遊ぶことができ、要望に応じたカスタマイズにも対応しています。
8.SDGsすごろく
「SDGsすごろく」は、すごろくをしながらチップを集めていくというルールのゲームです。ゲーム内でSDGsの各目標について学ぶことができ、SDGsを達成するためにどのようなことが求められるのか理解できるようになっています。
また、すごろく自体も間伐材(※)やバナナペーパー(※)を使用してSDGsに取り組んでいます。
- ※間伐材……木々の感覚が近すぎて木の成長を阻害してしまうことを防ぐために切られた木材
- ※バナナペーパー……アフリカのザンビアという国で生産された有機バナナの茎を原料とした紙
9.SDGsかるた
「SDGsかるた」はかるた形式でSDGsについて学べるゲームであり、34枚の札で構成されています。読み札と絵札の裏にSDGsに関することが説明されています。そのため、絵札をゲットしたら裏も読んでSDGsへの理解を深めてみましょう。
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SDGsについて学べる本9選
ゲーム以外にもSDGsについて学べる絵本や冊子などが多数出版されています。子どもの年齢や本の内容などに応じて気になる本をプレゼントしてみてはどうでしょうか。
10.ふたり★おなじ星のうえで
「ふたり★おなじ星のうえで」では、日本の女の子とインドの女の子が登場します。インドの女の子は子どもながらに綿花栽培を手伝っており、児童労働について考えさせられる内容です。著者は、詩人の谷川俊太郎さん。世界の子どもたちへ慈しみをこめて作られた絵本です。
- 著者:谷川俊太郎
- 出版社:東京書籍
- 発売日:2007/4/1
- ページ数:59ページ
11.マララの物語 わたしは学校で学びたい
「マララの物語 わたしは学校で学びたい」は、ノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんの伝記絵本です。普通の少女が教育を受ける権利を訴え始め、ノーベル平和賞まで受賞した経緯をイラストでわかりやすく紹介しています。
- 著者:レベッカジョージ
- 出版社:西村書店
- 発売日:2016/7/12
- ページ数:40ページ
12.私はどこで生きていけばいいの?
難民の現状を伝える写真絵本であり、新しい家を探して前を向き生きている子どもたちや家族の写真がまとめられています。写真ということもあってリアリティがあり、現実的な問題を小学生に伝えたいときにはぴったりでしょう。
- 著者:ローズマリー・マカーニー
- 出版社:西村書店
- 発売日:2018/6/18
- ページ数:26ページ
13.クジラのおなかからプラスチック
「クジラのおなかからプラスチック」は海におけるプラスチックゴミについて書かれている本であり、続々と重版されるほど多くの方に読まれています。本では、プラスチックの基本情報やマイクロプラスチックの危険性、プラスチックにおける世界の問題などについて紹介しています。
- 著者:保坂直紀
- 出版社:旬報社
- 発売日:2018/12/10
- ページ数:162ページ
14.へいわってどんなこと?
「へいわってどんなこと?」は平和な世界でできることを紹介する絵本であり、日中韓の絵本作家が協力して作りました。すべてひらがなということもあり、低学年にSDGsに関することを伝えたいときにもおすすめです。
- 著者:浜田桂子
- 出版社:童心社
- 発売日:2011/4/1
- ページ数:36ページ
15.プラスチック星にはなりたくない!
「プラスチック星にはなりたくない!」は環境問題を身近に感じられる絵本で、プラスチック製品が増えた理由やなぜいけないのか、といった理由を紹介しています。プラスチックに関する問題を子どもに伝えたいときにはぴったりな一冊でしょう。
- 著者:ニール・レイトン
- 出版社:ひさかたチャイルド
- 発売日:2020/5/2
- ページ数:32ページ
16.こどもSDGs なぜSDGsが必要なのかがわかる本
「こどもSDGs なぜSDGsが必要なのかがわかる本」は、未来を担う子どもたちに対して、SDGsについてと世界が直面している解決すべき問題についてわかりやすく紹介している本です。子ども向けの解説本になりすぎていない点が大人も一緒に楽しめる一冊だといえます。
また専門的な言葉もやさしく説明してあるので、年齢を問わず入門書として読みたい本とも言えるでしょう。
- 著者:バウンド
- 出版社:カンゼン
- 発売日:2020/7/11
- ページ数:128ページ
17.みんなのSDGs 未来を変えるメッセージ
「みんなのSDGs 未来を変えるメッセージ」では、子どもから大人までわかりやすくSDGsについて学べます。子どもへのプレゼントとしてはもちろんのこと、子どもに対してSDGsの説明をするのが不安な人にもおすすめです。
- 著者:水谷孝次& MERRY PROJECT
- 出版社:リベラル社
- 発売日:2021/3/6
- ページ数:48ページ
18.共につくる 私たちの未来
「共につくる 私たちの未来」は、JICAによるSDGs冊子教材です。JICA地球ひろばのサイトから無料でダウンロードができる毎日小学生新聞 「共につくる 私たちの未来」として公開されています。日本の国際協力の状況や世界の子どもたちの様子も含め、SDGsの基本を学ぶための教材になります。
SDGsについて学べるワークショップ3選
ワークショップには、小学生向けのものも存在します。ワークショップだと思考するだけでなく、実際に手を動かしながらSDGsに関する理解を深めることができます。
19. SDGsアドベンチャー
「SDGsアドベンチャー」は、体験を通して楽しくSDGsを学べるワークショップです。
「世界を大冒険!SDGsアドベンチャー」というテーマのもと、いくつかの島に見立てたワークショップを体験します。
ゲーム形式でゴミの分別やフェアトレードについての知識を学んだり、ペットボトルのキャップを使ってブローチを制作をしたりと、多様なワークショップが揃っているのが特徴です。全ての島をクリアすると、SDGs缶バッジを受け取ることができます。
商業施設や自治体のイベントなどでの開催が可能な、親子で楽しめるSDGsワークショップです。
SDGsアドベンチャーの資料をダウンロードする20.マイクラSDGsスクール
「マイクラSDGsスクール」は、「Minecraft」というゲームを活用してSDGsについて学ぶワークショップです。プログラミング要素も含まれているため、小学生のころからプログラミングに関するスキルを高めくことができます。
「マイクラSDGsスクール」はチームで課題を解決していくこともあり、子どものコミュニケーション力や人間関係の構築力なども育てられます。
21.気候変動から世界を守れ!
「気候変動から世界を守れ!」は子どもから大人まで楽しめるワークショップであり、日本科学未来館が実施しています。SDGsの目標に含まれている「気候変動に具体的な対策を」をテーマにしたボードゲームを取り入れたワークショップで、5ヵ国のグループに分かれて、それぞれのリーダーになって気候変動から自国民をまもるための方法を議論していきます。
他国との協力を実現するための議論や対話も必要となるため、グローバルな視点で問題解決への取り組みが学べます。
SDGsについて学べる動画・映画4選
動画や映画でSDGsを学ぶこともできます。以下のようなコンテンツがあるため、子どもの興味に合わせて選んでみるとよいでしょう。
22.SDGs動画シリーズ
JICAによる「SDGs動画シリーズ」は、現地の写真、アニメーションやクイズを取り入れた動画でSDGsが学べます。世界が抱えている環境問題などをわかりやすくするためクイズで問題を浮き彫りにし、分かりやすい説明で理解を深めています。
文章だけでは興味がわかないと感じる小学生がSDGsを学ぶ教材としても最適な動画です。
23.SDGs 17目標のおぼえうた
「SDGs 17目標のおぼえうた」は、NHKが製作したSDGsの動画です。歌でSDGsを紹介していることもあり、SDGsの内容が印象に残り、自然と理解が深まることが期待できます。
ついつい歌いたくなるのも子どもにSDGsへの関心を持ってもらう良い機会として活用できるでしょう。
24.学研 小学生向けSDGs
「学研 小学生向けSDGs」は、漢字にふりがなが付けられているため、漢字を読むのが難しい低学年でも視聴しやすくなっています。動画内容としてはSDGsの基本説明やSDGsに関係した仕事に関する紹介などをしています。
25.世界の果ての通学路
「世界の果ての通学路」は、各国の通学路におけるドキュメンタリー映画です。4人の子どもの通学路に焦点を当てており、日本とは違った通学の大変さが学べます。現在ではBlu-rayとDVDが販売されているため、購入して子どもと一緒に見るのもよいでしょう。
目標4「質の高い教育をみんなに」といった教育を受けられる環境をすべての人が享受できる世界にするための動きを啓発するためにも、どのような環境で教育を受けている人がいるのかを知る良い機会になります。
SDGsについて学べる自由研究6選
SDGsは自由研究としても活用できるものであり、夏休みの自由研究の題材に悩んでいる小学生にもおすすめです。主なものをピックアップしましたので、気になるものにチャレンジしてみましょう。
26.フードロス測定
フードロス測定は、目標2「飢餓をゼロに」に当てはまる自由研究です。自宅のフードロスを調べ、どのくらいのフードロスが発生しているのか調べてみましょう。なお、フードロスとして測定する対象には以下のようなものがあります。
- 食べ残し
- 飲み残し
- 手をつけずに捨てる食品や飲料
- 傷んでしまったといった理由で料理せずに捨てる食品や飲料
もともと食べられない部分や全部食べると体に良くないとされているものは、フードロスに含めません。そのことを把握したうえで、親子で協力しながらフードロスを測定してみましょう。
27.ろ過実験
よごれた水をキレイにするためのろ過実験は、目標6「安全な水とトイレを世界中に」に当てはまる自由研究です。ろ過実験をすることにより、きれいな水が当たり前ではないことを体感できます。
ろ過実験を自由研究とする場合、ただ研究結果を書くのではなく、調べた結果から考えたこと、感じたことをまとめ、自分でできる水に関する今後の取り組みなどもまとめておくようにしましょう。
日本では水道から飲める水が得られて当然の毎日ですが、どうして安全な水が得られるのか、安全な水を作るとはどういうことなのかを考えるきっかけにしましょう。
28.段ボールコンポスト
段ボールコンポストは、目標12「つくる責任つかう責任」に当てはまる自由研究です。コンポストとは微生物の働きを活用して生ごみで堆肥を作る容器のことを指します。難しそうに思えるかもしれませんが、段ボールを活用することで実現できます。
29.降水量の測定
降水量の測定は目標13「気候変動に具体的な対策を」に当てはまる自由研究であり、降水量を確認して夏休み期間中の雨の多さや雨量がどのくらいだったのか調べるというものです。雨量計は牛乳パックで作れますが、設置場所が重要です。
雨量計はどんな場所に置いてもよいというわけではありません。軒下や木の下だときちんと雨量を調べられず、誤ったデータとなります。そのため、雨量計の上を遮るものがないところに設置しましょう。調べる期間はある程度長期的に行うのがおすすめ。短期的だとすべて快晴で雨が降らずに終わってしまう恐れがあります。
30.海岸のゴミ調査
海の生態系を守るために、海岸のゴミ調査をしてみるのも自由研究の1つです。目標14「海の豊かさを守ろう」に当てはまる研究で、海洋プラスチックに関するリサーチや減らすための取り組みなどを調べてまとめてみましょう。海が近いのであれば、実際に海岸のゴミについて調べてみるのもよいかもしれません。
海洋プラスチックに関する情報を調べたら、海洋プラスチックを減らすために実際の生活で何ができるかを考えてみることが大切です。プラスチックを減らすための取り組みや将来的に減らす方法などを考えることで、生活に活用できる研究となります。
31.住んでいる地域の生き物調査
住んでいる地域の生き物調査は、目標15「陸の豊かさも守ろう」に当てはまる自由研究です。住んでいる地域で見つけた生き物を調査してまとめることで、どのような生き物が身の回りに生活しているのか学べます。
見つけた生き物ごとに、カード1枚に記録していきます。最終的に図鑑のような形でまとめられます。
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- 合計で就業人口の7割を占める上位5つの職業をピックアップし、本質的な学びが得られる職業体験
- ファミリーが高い関心を持つテーマ性のあるイベントで集客・施設周遊を促進
まとめ
小学生でもSDGsについて学べるものはさまざまあり、ゲームや動画のように楽しみながらSDGsの理解を深められるものもあります。
小学校の学習にもSDGsに関することがテーマとして盛り込まれる現代だからこそ、日常的にも遊びなどを通してSDGsへの理解を深めていきましょう。
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SDGsとは
この記事を書いた人
SDGsコンパス編集部
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