地域活性化の事例30選│企業や自治体の取り組みを紹介
少子高齢化や都心部への人口集中により、地方における経済活動や人材確保などの課題が大きくなっているなか、課題を解決するために「地域活性化」や「地方創生」に取り組む企業・自治体が増えています。本記事では、日本全国の企業や自治体による地域活性化の事例を30選紹介します。
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地域活性化とは
地域活性化とは、その地域での経済活動や文化活動を活発化させ、地域一体となって街おこしや街作りを進めていく取り組みのことをいいます。地域活性化に明確な定義はありませんが、その地域の資源を活用したり、地域一帯でイベントを開催したりと、様々な取り組みが地域活性化に活用されています。
地域活性化の考えが広がった一つのきっかけとして、2014年の第二次安倍内閣にて「まち・ひと・しごと創生法」が議決・執行されたことが挙げられます。法案と並行するように「地方創生」という言葉も広く認知されていき、全国的に地域活性化への取り組みに注目が集まりました。
昨今でも、国や政府が「少子高齢化に伴う人口減少」「東京圏への人口集中」という2つの大きな問題の解決策として、地域経済の活性化や地域人口の増加を推進しており、助成金をはじめとした様々な支援を行っています。
持続可能な地域社会の実現に向け、全国各地の企業や自治体において、地域活性化への取り組みは今後ますます増加していくでしょう。
出典:地方への多様な支援と「切れ目」のない施策の展開│地方創生推進事務局(PDF)
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【企業・法人】地域活性化の事例15選
本項では、企業や法人が取り組んでいる地域活性化の事例を紹介します。
出典:個性を活かした地域戦略の取組(事例集)│未来のワーキング・グループ(PDF)
1. 株式会社シタテル│熊本県熊本市
熊本市に本社を構える株式会社シタテルは、複雑で多重構造なアパレル流通の構造的課題に着目し、インターネットやIoTなどのテクノロジーを駆使することで国内初の衣服生産プラットフォームの構築に取り組みました。
様々な服の生産を必要とする「事業者」と国内外の「中小縫製工場」をつなぐデータベースを整備し、マーケットの開拓から生産工場のネットワーク化までをデータとプロセスで管理することで、多様な商品を小ロットで生産し、短納期・低価格の実現を可能にしました。
オリジナル商品を小ロットで作りたいメーカーや小売店の販売事業者と、国内にいる熟練技術や経験を持つ職人や縫製工場の双方のニーズをマッチさせることで、アパレル産業における新しい流通サービスの提供につながりました。
2.立命館アジア太平洋大学(APU)│大分県別府市
立命館アジア太平洋大学(APU)は、大分県・別府市・学校法人立命館の三者による「大型公私協力方式」として平成12年4月に開学した大学です。
県と市は、大学へ土地の無償譲渡、建物などの建設費補助の支援を行い、大学側は年間約1,000人の学生を大分県内での地域交流に参加を推進し、年間約30,000人の市民が大学キャンパスに来学するなど、地域と学生の交流を促進しています。
立命館アジア太平洋大学(APU)に在学する生徒は海外からの留学生の比率が高く、国外へ向けた発信なども行っています。立命館アジア太平洋大学(APU)の取り組みは、大学と行政の連携による多文化共生の街づくりの先駆けとして、地域活性化に貢献しています。
3.霧島酒造株式会社│宮崎県都城市
芋焼酎の「黒霧島」ブランドで有名な霧島酒造株式会社では、地元・南九州産の原材料にこだわった製品づくりにより、地域産農作物の6次産業化(※)に貢献しています。
地元の生産者と連携した栽培拡大・品質向上へ取り組むほか、平成25年には肉の名産地である同県の都城市(みやこのじょうし)と包括連携協定(※)を締結。「日本一の肉と焼酎」としてふるさと納税の謝礼品に採用したところ、市のふるさと納税寄付金額は全国1位(平成27年度:約42億円)となり、地域経済の活性化につながりました。
4.株式会社農業法人みずほ│茨城県つくば市
「価格決定権のない農業者が農産物価格の下落に苦しむ」という地域の課題に着目した茨城県つくば市の「株式会社農業法人みずほ」。“価格競争から品質競争へ”を目指した農産物直売所として、1990年に「みずほの村市場」を開業しました。
みずほの村市場では、農業者が生産コストに利益を加えて価格決定をできるように、“先に出荷している農業者より安い値段で売ってはいけない”というルールを徹底し、値引き合戦の防止を図りました。
それにより、生産者は自由に値段を決められるという仕組みのなかで商品の品質向上に努め、消費者は関東圏からのリピーターを中心に25万人の客が訪れる結果となり、売上高は6億円を超える農産物直売所にまで成長しました。
5.株式会社欧州ぶどう栽培研究所│新潟県新潟市西蒲区
西ドイツの国立ワイン学校でワインづくりを学んだ創業者が設立したのが、新潟市西蒲区にある株式会社欧州ぶどう栽培研究所です。
研究所の敷地内には、客が思う存分にワインを楽しめる空間を提供するため、四季の花々が咲き乱れるイングリッシュガーデンやレストラン、カフェ、温泉、ホテルなどを整備。研究所のワインの年間販売量のうち、95%がワイナリーのショップやレストランで直接販売され、年間訪問者も30万人以上に増加し、地域へ観光客を呼び込むことに成功しました。
6.株式会社化吉田ふるさと村│島根県雲南市吉田町
人口減少が進む地域で、地域産業の振興や雇用確保を目指すために設立されたのが「株式会社化吉田ふるさと村」です。同社では、地元の農産物を活用した加工品の開発・販売の他に、住民の生活を支援する業務や地域資源を活かした観光振興などのコミュニティビジネスを展開し、地域活性化につなげています。
同社の事業により、これまでに60名以上の地域住民の雇用を生み出した他、都会からのU・Iターン者(※)の就業にも力を入れています。
7.株式会社いわぎ物産センター│愛媛県上島町
瀬戸内海の島ではみかん栽培が盛んでしたが、日本全土でみかんの生産数が増加したことで物価が下落。そこで、当時の商品としては馴染みのなかった出荷前の「青いレモン」を使って街おこしをする取り組みを考えたのが、愛媛県上島町にある株式会社いわぎ物産センターです。
青いレモンでも出荷できるイベントに出店したり、青いレモンの魅力をPRする取り組みなどを実施したりすることで農家からの信頼を獲得し、生レモンだけで約4,000万円の売上に達するまでに成長しました。
8.株式会社いろどり│徳島県上勝町
徳島県上勝町は総面積の85.4%を山林が占め、そのうち83%が杉を主体とした人工林が占めています。株式会社いろどりでは、中山間地のどこにでもある葉っぱを地域資源として活用することに活路を見出し、料理の「つまもの」として使用される葉っぱや草花の栽培を開始しました。
結果として、葉っぱビジネスの売上は、当初の約160万円から平成15年には2億円を超える事業にまで成長しました。「葉っぱビジネス」で地域が全国的に有名になったことで、町内でのインターンシップなどの受け入れもこれまでに500名を超える実績となり、地域活性化に大きく貢献しました。
9.一般社団法人イトナブ│宮城県石巻市
一般社団法人イトナブでは、宮城県石巻市に住む若者を対象に、ソフトウェア開発やWEBデザインを学ぶ拠点と機会を提供。「地域産業×IT」の観点から雇用促進、職業訓練のできる環境づくりに取り組んでいます。
同法人では、小学生を対象とした「ITワークショップ」の開催や、地元の石巻工業高校でのソフトウェア開発の講義などを実施し、地域のIT人材の育成に努めています。
10.東シナ海の小さな島ブランド株式会社│鹿児島県薩摩川内市上甑島
鹿児島県薩摩川内市に属する甑島(こしきしま)では、かねてより地域の農水産物を使った土産品が全く売られていない状況でした。その状況に着目した「東シナ海の小さな島ブランド株式会社」では、島の魅力を消費者へ届けることを目的に、甑島の農水産品と加工品の通販での販売事業に取り組みました。
米や豆腐などの名産品を通販で販売したり、名産品を使ったイベントを開催したりすることで自社の売上は増加。地域経済を活性化させることで島住民の雇用を生み出すことにもつながる結果となりました。
11.ふらのまちづくり株式会社│北海道富良野市
駅前再開発に伴う管理運営を目的として設立された「ふらのまちづくり株式会社」では、地域の商店街の衰退や中核病院の移転をきっかけに様々な機関から支援を受け、その病院跡地に中心市街地活性化を目指した「フラノマルシェ」を開設しました。
フラノマルシェでは、名産品の販売やイベントの開催を行い、開設3年目の平成24年には来場者74万5000 人、売上は5億1000万円にまで増加。地域経済の活性化と地域雇用の創出に大きく貢献する取り組みとなりました。
12.一般社団法人まつうら党交流公社│長崎県松浦市ほか
長崎県松浦市を中心とした一般社団法人まつうら党交流公社では、地域の自然や農漁業などを活用した「ほんなもん体験(ほんもの体験)」を提供し、地域活性化に取り組んでいます。
公社には、管轄する地域全域で約500件、約800名にのぼる体験者の受け入れ農家・漁家、体験学習インストラクターのネットワークがあり、80種類を超える多様な体験型プログラムが用意されています。
九州内のみならず、関西や関東からも多くの修学旅行生などを受け入れ、平成24年度の年間受け入れ人数は30,000人を超える大規模なプロジェクトにまで成長しました。
13.一般社団法人伊江島観光協会│沖縄県伊江村
沖縄県伊江村で活動する一般社団法人伊江島観光協会では平成15年から、島と協力して修学旅行生たちを受け入れて一般民家に宿泊させる「民泊」や、漁業・農協が実施する「体験プログラム」などを提供しています。
他県の学生を多く受け入れることで、民泊の宿泊料や地域店舗の利用により経済効果が生まれ、さらには民泊を通した外部との交流により島の認知度も全国的に向上。島が一体となって取り組む活動として、地域に貢献しています。
14.公益社団法人中越防災安全推進機構 復興デザインセンター│新潟県中越地域
「公益社団法人中越防災安全推進機構」の復興デザインセンターでは、Iターン留学「にいがたイナカレッジ」などのプログラムを都市部の若者を中心に提供しています。
にいがたイナカレッジのプログラムに参加し、実際に現地で仕事を見つけて定住する実績も生まれたことで、若者の“移住”に対する敷居を下げるとともに、地域と移住者の双方にとってメリットのある移住を実現するための有効手段として活用されています。
15.株式会社ジブンノオト│山口県周防大島町
山口県周防大島町を中心に活動する「株式会社ジブンノオト」では、人口2万人程度の島から起業家が生まれ・集まれる学校を作ることを目指し、文部科学省の「科学技術振興調整費事業『地域再生人材創出拠点の形成』」に申請して起業家育成プログラム事業を開始しました。
起業家育成プログラム事業にはこれまでに多様な人材が多く参加し、190名以上の卒業生を輩出につながることと併せて、約20組の起業家が生まれています。
起業希望者向けのプログラムだけではなく、島を出た人たちが「島に戻りたい」と考えたときに自ら戻れる力を育てておくことを見据え、学校教育の中で故郷と起業について学び、体験し、実践するキャリア郷育プログラムも実施し、地域活性化に取り組んでいます。
【自治体】地域活性化の事例15選
全国各地の自治体が取り組んでいる地域活性化の事例を紹介します。
出典:個性を活かした地域戦略の取組(事例集)│未来のワーキング・グループ(PDF)
1. 栃木県内各地
宇都宮市にある宇都宮大学では、地域の人材育成ニーズに応えることを目的に文理融合による教育課程を編成し、地域活性化の中核拠点となる大学としての機能強化に取り組んでいます。
平成28年度からは、校内で「地域デザイン科学部」を新設。地域の課題に対する理解を深め、地域の強みを活かした街づくりを支える専門職業人の養成を目指しています。
2.埼玉県和光市
埼玉県和光市では平成26年から、市民の妊娠期から子育て期にわたるまでの相談支援を行う“ワンストップ拠点”を立ち上げ、切れ目のない育児・生活支援を実施しています。
市の取り組みは「わこう版ネウボラ(ネウボラ:フィンランドにおける子育てなどの相談所の総称)」とも呼ばれており、地域には5ヶ所のネウボラ拠点を設置して、主に妊産婦の状況に応じた適切な支援に取り組んでいます。
3.京都府
平成27年度に『日本茶800年の歴史散歩』が日本遺産に認定された京都府の12市町村(※)。認定されたことを契機に地域資源の再確認と価値の再発見に取り組み、地域のネットワーク化と世界へ向けた発信を行うことで、交流人口の拡大と官民連携での地域活性化を図っています。
市町村内の小学校でのワークショップ事業や文化財を巡る周遊バスの試行運行など、地域の民間団体を巻き込んだ取り組み実施。また、官民が一体となった協議会を設立し、官民連携による「お茶の京都」の魅力を国内外に発信し、地域活性化の促進に取り組んでいます。
4.高知県
高知県では、平成30年から県内の中山間地域などで集落活動センターを立ち上げ、地域の暮らしを持続的に守る取り組みを推進しています。
県が「地域支援企画員」を全市町村に常駐で配置し、県の業務としてその地域における地域活性化に向けた取り組みを支援するとともに、地域を知る県職員を育成することで県政を効果的に推進することを図っています。
5.秋田県五城目町浅見内
秋田県五城目町浅見内(ごじょうめまち・あさみない)では、地域内の商店が閉店し買い物が不便になったことを受け、地域住民が主体となって運営するスーパーマーケット「みせっこ あさみない」をオープンしました。
「みせっこ あさみない」では、地域住民同士の交流の場を創出するとともに、地元スーパーとの支援協定を締結し、地域と企業の連携により経営の効率化を図っています。
買い物のついでに住民同士での交流が生まれ、スタッフとして住民が活躍できる場が生まれたことで、結果的に地域活性化が促進される取り組みとなりました。
6.福井県小浜市中名田地区
福井県小浜市中名田地区(おばまし・なかなたちく)では、地域課題の解決に向けて地域の各種団体や住民のべテランから若手まで参加する「田村のゆめづくり協議会」を平成27年に設立しました。
協議会では、中名田ブランドの確立やボランティアの組織化、防災の取り組みなどの様々な事業の展開や、若手を協議会の要職に抜擢することで次世代のリーダー育成の場として活用し、地域活性化に取り組んでいます。
7.島根県雲南市
島根県雲南市(うんなんし)内の各地域では、地域住民によって集落機能を補完する新たな自治組織「地域自主組織」が発足しました。
地域自主組織の取り組みを「大人チャレンジ」、後継者となる若者の取り組みを「若者チャレンジ」、若者の後継者づくりを「子どもチャレンジ」と呼び、市ではチャレンジの連鎖で人が育ち、仕事が創られ、持続可能な街づくりに取り組むことで、その地域への誇りや愛着を醸成しています。
8.埼玉県小川町
埼玉県小川町では、かねてより水稲・小麦・大豆のブロックローテーション(※)栽培に取り組んでいました。商品にさらなる付加価値をつけることを目的に、地域で長年にかけて有機栽培を続ける霜里農場へ協力を依頼。
地域一体となって有機栽培に取り組むことで、“作物の全量を再生産可能な価格で現金で買い上げる”関係を地域企業と確立しました。有機栽培で作った希少性の高い豆腐は人気を集め、連携した豆腐店は年間で5億円の売上にまで達し、地域経済に大きく貢献しました。
9.和歌山県北山村
和歌山県の北山村にのみ自生する酸味の強い柑橘類「じゃばら」。村では以前から“じゃばらが花粉症の症状に効く”という噂が流れており、村がアンケートを実施したところ“実際に花粉症に効果があった”という回答が多く集まりました。
この結果を受け、村ではじゃばらの需要が増加し、果汁やドリンク、ジャムなどをはじめとした商品の開発なども積極的に行われました。
平成12年までは年間2,500 万円前後であったじゃばらの売上は、花粉症に効くことが科学的に明らかになった平成13年には5,000万円、平成14年には1億円と年々増加し、地域経済に大きく貢献する結果となりました。
10.秋田県小坂町
秋田県小坂町(こさかまち)では、2005年に資源循環型社会の構築を目指した「小坂町バイオマスタウン構想」を公表し、資源循環と農業振興を両輪にした「菜の花プロジェクト」に取り組んでいます。
このプロジェクトでは、菜の花を町内で多く栽培することで美しい景観をつくり、菜種油などの新しい特産品を創り出すことで、農家の所得向上や地域経済の活性化につながりました。
11.長野県下條村
長野県下條村(しもじょうむら)では、財政改革により捻出された財源を活用し、人口減少・少子高齢化施策を積極的に推進しています。
子持ちの若年世帯、もしくは結婚予定者である人に対し、国の補助金などを使わずに村独自の条件(入居後の村行事参加や消防団への加入など)をつけることで若者世代の移住を促した結果、積極的に地域と関わりをもちながら生活する意識の高い多くの若者を受け入れることに成功。
村民と移住者が一体となった地域コミュニティを生み、村民も移住者を歓迎する好循環が生まれ、地域活性化につながると同時に、若い世代の人口増加や少子高齢化対策に貢献しました。
12.愛知県豊根村
愛知県豊根村(とよねむら)では、「とよね地域づくりインターン事業」により学生を受け入れることで学生と村役場・有志住民との関係構築を図り、10年間で53名の学生がインターン生として豊根村を訪れました。
事業開始当初は学生個人単位での受け入れであったのに対し、事業が継続するに連れて、大学単位の受け入れにまで拡大。インターン参加者は、就職後も各々の立場から積極的に村へ貢献をしている点が特徴的であり、単発ではなく長期的な関わりで地域活性化を促進しています。
13.群馬県高崎市
群馬県の高崎駅西口エリアにある3つの商店街では、コロナ禍で人を集めるイベントの開催が困難になったことを受け、商店街の合同イベント「高崎ストリートベンチプロジェクト」を開催しました。
イベントでは、アートを施した屋外ベンチを設置することで、密を避けて街の回遊性や滞在時間を向上させる取り組みを実施。さらには、地元のアーティストや子どもたちに協力を呼びかけ、メインストリートのアイコンとして機能する個性的なベンチを完成させ、地域住民の協力を得ながら地域活性化に取り組みました。
出典:3商店街の連携で生まれた 色鮮やかなアートベンチが人と街をつなぐ | 全国商店街支援センター
14.沖縄県那覇市
コロナ禍によって、行き交う人々の活気が下がってしまった沖縄県那覇の国際通り。その周辺(平和通り、市場本通り、市場中央通り)の商店街で店を構える数名が協力し、“コロナ禍で潰れるお店が出てほしくない”との想いでオンラインショップ「マチグヮーストア」の開設に取り組みました。
マチグヮーストアでは、商店街に実在する商店から集めた個性豊かなアイテムを販売。サイト内に掲載されている店舗は約30店、商品は100点ほどにまで増加。地域の経済活動の活性化とともに、商店街を盛り上げようとする一体感が生まれたことで、地域住民の活力の復活に貢献した取り組みとなりました。
出典:手づくりのオンラインショップで愛する街を守れ! | 全国商店街支援センター
15.福井県鯖江市
福井県鯖江市(さばえし)では、平成26年4月14日に「鯖江市役所JK課プロジェクト」を発足しました。このプロジェクトでは、これまで参加の少なかった高校生、特に女子高生を対象に街づくりチームを結成し、若い女性の行政参加と新たな街づくりの形を模索しています。
鯖江市役所JK課プロジェクトは、過去に総務省所管の平成27年度ふるさとづくり大賞自治体部門「総務大臣賞」をはじめ、様々な賞を受賞しており、鯖江市を代表する一つの地域活性化の取り組みにまで成長しました。
出典:鯖江市役所JK課プロジェクト│めがねのまちさばえ 鯖江市
SDGs研修・体験型SDGsイベント
【SDGs研修】ワールドリーダーズ(企業・労働組合向け)
概要
- SDGs社会に合わせた企業経営の疑似体験ができるSDGsビジネスゲーム
- 各チームが1つの企業として戦略を立てて交渉し、労働力や資金を使って利益最大化を目指す
- オプションとして「SDGsマッピング」を行うことで学びの定着・自分ごと化
特徴
- 自分達の利益を追求しつつも、世界の環境・社会・経済も気にしなければならず、ビジネス視点からSDGsを感じ、考えることができる
- チームで戦略を練り様々な可能性を話し合う必要があるため、深いチームビルディングに繋がる
- 様々な選択肢の中から取捨選択して最適解を導く考え方を身につけることができる
【親子参加型職業体験イベント】キッズタウンビルダーズ(商業施設・企業・労働組合向け)
概要
- 体験を通じてSDGs目標の「質の高い教育」を学べる親子参加型ワークショップ
- 子どもが楽しみながらも本気で学べる、複数の職業体験を実施
- 会議室やホールなど企業様のイベントとしても開催可能
特徴
- あえて「映える」職業ではなくありふれた職業を選定している
- 合計で就業人口の7割を占める上位5つの職業をピックアップし、本質的な学びが得られる職業体験
- ファミリーが高い関心を持つテーマ性のあるイベントで集客・施設周遊を促進
【親子・子ども向け地域イベント】SDGsアドベンチャー(商業施設・自治体向け)
概要
- 体験を通じてSDGsを学べる親子・子ども向けワークショップ
- 子どもが本気で楽しめる複数の体験型アクティビティを実施
- すべてクリアした方にSDGs缶バッチをプレゼント
特徴
- ハッピーワールドの世界観を演出することで参加者が没入感をもって取り組める
- 海の環境やゴミの分別・再利用など、参加者は身近なことからSDGsを学べる
- ファミリーが高い関心を持つテーマ性のあるイベントで集客・施設周遊を促進
まとめ
少子高齢化や地域の人口減少などの問題を解決するために、地域活性化に取り組む企業や自治体は全国的に増えています。地域活性化への取り組みには、様々な方法や切り口があります。
自身の住む自治体や企業で地域活性化への取り組みを検討する際には、まずは全国の様々な事例を知ることが、自身の活動する地域に適した取り組みを考える第一歩となるでしょう。
SDGsをきっかけに地域活性化「SDGsのイベント事例集」をご紹介!
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SDGsのはじめの一歩を実現する「SDGsの社内浸透方法」とは?
進めるための具体的なステップを紹介!
自分ゴト化を促進!3分で分かるSDGs研修・イベントサービスの詳細動画
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この記事を書いた人
りょう
都内在住。美容系メディアのコンテンツ制作をきっかけにライター活動をスタート。現在までにSDGs、HR領域、SNSマーケティング、外遊び、オンラインイベントなどの幅広いジャンルを執筆。読者の皆さまに寄り添えるような、わかりやすい文章を心がけています。